黄色と濃い青を白い帯で分けた地、左上に黒いコンパスの輪と赤い6つの星。ボネールの旗は、カリブ海に浮かぶオランダの特別自治体の旗です。アルバ・キュラソーと並ぶ「ABC諸島」の1つ。そしてピンクのフラミンゴが繁殖する、ダイバー憧れの島でもあります。今回はそんなボネール旗の話です。
まずは構成のおさらい
ボネール旗の構成は、次のとおりです。
- 背景:上が黄、下が濃い青、間を白い斜めの帯で分ける
- 左上:黒い輪(コンパス)と赤い6つの先の星
色とシンボルの意味は、以下のとおりです。
- 濃い青:海
- 黄:太陽の明るい光と、島の自然の美しさ
- 白い帯:空・平和・自由・静けさ
- 赤・白・青:オランダ王国への忠誠
- 黒い輪(コンパス):島の航海者たちが世界中を旅したコンパス
- 赤い6つの星:6つの伝統的な地区
コンパスと6つの星を描いた、海と太陽の旗です。
「コンパスと6つの星」 ── 航海者と6つの集落
ボネール旗の、中心的なシンボルを見ていきます。
コンパス ── 世界をめぐった航海者
左上の黒い輪は、四方位を示すコンパスです。島の優れた航海者たちは、これを使って世界中を旅しました。
6つの星 ── 6つの地区
輪の中の赤い6つの先の星。赤は血の色であり、戦いや生き抜く精神を表します。そしてこの星は、ボネールの人々をかたちづくる6つの伝統的な地区を表しています。その6つの集落とは、アントリオール・ニキボコ・ノルト・サリーニャ・プラヤ・リンコン・テラ・コラです。
海をめぐったコンパスと、6つの故郷の星。島民のアイデンティティが込められています。
「フラミンゴの島」
ボネールの、世界的に有名な顔を見ていきます。
フラミンゴの繁殖地
ボネールは、ピンクのフラミンゴで有名です。世界でも数少ない、フラミンゴが繁殖する場所の1つであり、ペケルメーアの塩田に大群が集まります。国旗の赤い星に負けない、ピンクの鳥たちです。
ダイバー憧れの島
そして、もう1つの顔があります。ボネールは世界有数のショアダイビング(岸から潜るダイビング)の聖地であり、島を囲む海洋保護区が広がっています。
「塩の島」 ── 白い塩田の歴史
ボネールの、産業と歴史を見ていきます。
海塩の生産
ボネールは、塩の島です。広大な塩田で海塩を生産しており、塩湖はピンク色に染まります。
重い歴史も
ただし、忘れてはならない歴史もあります。かつて塩の生産は、奴隷にされた人々の過酷な労働に支えられていました。当時の奴隷小屋が今も残り、その歴史を伝えています。
重い歴史を含むため、ここでは事実を中立的に記すにとどめます。
ボネールという領土
ボネールの基本情報です。
- 正式名:ボネール(Bonaire)
- 首都:クラレンダイク(Kralendijk)
- 面積:約294km²
- 人口:約2万人
- 公用語:オランダ語・パピアメント語
- 法的地位:オランダの特別自治体(カリブ・オランダ)
「ABC諸島の1つ」
ボネールは、ABC諸島の1つです。アルバ(Aruba)・ボネール(Bonaire)・キュラソー(Curaçao)からなる、南カリブ海、ベネズエラ沖の3島を指します。ただしアルバ・キュラソーは構成国、ボネールは特別自治体であり、地位が違います。
「BES諸島の1つ」
そして、もう1つの分類があります。ボネール・シント・ユースタティウス・サバを合わせてBES諸島と呼び、いずれもオランダの特別自治体です。2010年、オランダ領アンティルの解体に伴い、この地位になりました。
ABC諸島でもあり、BES諸島でもある。これがボネールの2つの顔です。
まとめ:コンパスと6つの星、フラミンゴの島
今回のボネール旗のまとめです。
- 上が黄・下が濃い青を白い斜めの帯で分け、左上に黒いコンパスの輪と赤い6つの先の星
- 濃い青は海、黄は太陽の光と自然の美しさ、白い帯は空・平和・自由
- 赤白青はオランダ王国への忠誠
- 黒い輪は島の航海者が世界を旅したコンパス(四方位)
- 赤い6つの星は6つの伝統的な地区(アントリオール・ニキボコ・ノルト・サリーニャ・プラヤ・リンコン・テラ・コラ)
- 1981年12月11日に採択
- 世界でも数少ないフラミンゴの繁殖地(ペケルメーアの塩田)
- 世界有数のショアダイビングの聖地、海洋保護区
- 海塩の島(かつて奴隷にされた人々の労働に支えられた歴史、奴隷小屋が残る)
- ABC諸島(アルバ・ボネール・キュラソー)の1つ、BES諸島の1つ
- 2010年、オランダ領アンティル解体で特別自治体になった
- 面積約294km²、人口約2万人、首都クラレンダイク
世界をめぐったコンパスと、6つの故郷の星。ボネールの旗は、フラミンゴと塩田のカリブの島を、航海者の誇りと6つの集落に込めた1枚です。