白と青の菱形が並ぶ、あの有名なパターン。バイエルンの旗です。ドイツ最大の州、ミュンヘンを擁する自由州の旗で、オクトーバーフェスト、ノイシュヴァンシュタイン城、BMW、FCバイエルン。白と青はバイエルンそのものです。700年以上ドイツを彩ったヴィッテルスバッハ家の色でもある1枚。今回はそんなバイエルンの旗の話です。
まずは構成のおさらい
バイエルン旗には、2つの公式タイプがあります。
縞模様タイプ
縞旗は、上が白、下が青の横2分割です。
菱形タイプ
菱形旗(ラウテンフラッゲ)は、白と青の菱形が交互に並ぶデザインです。菱形は最低21個で、右上の(欠けた)菱形は白でなければならない、という決まりがあります。
色とシンボルの意味は、以下のとおりです。
- 白と青:バイエルンの空、または湖や川
- 由来:ヴィッテルスバッハ家の紋章
縞でも菱形でもよく、どちらも同格の、選べる旗です。役所も使う人も好きな方を選べます。
「白と青の菱形」 ── 空か、湖か
バイエルン旗の、最も有名なパターンを見ていきます。
意味は諸説あり
白と青の菱形の由来には、いくつかの説があります。バイエルンの湖や川を表すという説、空(天)を表すという説などです。バイエルンの州歌には「その空の色、白と青(die Farben Seines Himmels, Weiß und Blau)」とあります。
名前の語呂合わせ?
そして、面白い俗説もあります。色は王家の名ヴィッテルスバッハに由来するという説で、Wittel=白、Bach=小川という語呂合わせです(諸説あり)。空とも、湖とも、王家の名前ともいわれるのが、白と青の菱形の謎です。
「ヴィッテルスバッハ家」 ── 700年以上の王家
バイエルン旗の歴史的背景を見ていきます。
1180年から1918年まで
白と青の旗は、ヴィッテルスバッハ家の色です。1180年から1918年まで、700年以上バイエルンを統治した王家で、ヨーロッパでも有数の長く続いた王朝でした。
ボーゲン伯から受け継いだ
そして、菱形の起源をたどると、ヴィッテルスバッハ家は、13世紀に男系が絶えたボーゲン伯から、この紋章を受け継ぎました。中世の伯爵家の菱形が、王家を経て現代の州旗に受け継がれた、800年以上の継承です。
バイエルンという地域
バイエルンの基本情報です。
- 正式名:バイエルン自由州(Freistaat Bayern)
- 州都:ミュンヘン(München)
- 面積:約7万km²(ドイツ最大の州)
- 人口:約1,300万人
- 公用語:ドイツ語(バイエルン語も)
- 法的地位:ドイツの州(自由州)
「白と青はバイエルンそのもの」
バイエルンは、強い地域アイデンティティを持ちます。白と青の菱形は、州のあらゆる場所に登場します。FCバイエルン・ミュンヘンなど、スポーツやブランドでも使われ、ドイツの中でも特に独自色の強い地域です。
「世界が知るバイエルン」
バイエルンには、世界的な顔がいくつもあります。ミュンヘンのオクトーバーフェスト(世界最大のビール祭り)、ルートヴィヒ2世のノイシュヴァンシュタイン城、そしてBMWの本拠地です。レーダーホーゼン、アルプス、ビール文化でも知られます。
まとめ:白と青の菱形、バイエルン
今回のバイエルン旗のまとめです。
- 2つの公式タイプ:縞旗(上が白・下が青)と菱形旗(ラウテンフラッゲ)、どちらも同格
- 菱形は最低21個、右上の(欠けた)菱形は白でなければならない
- 白と青の意味は諸説あり:バイエルンの湖や川、または空(州歌に「その空の色、白と青」)
- 王家の名ヴィッテルスバッハ(Wittel=白、Bach=小川)の語呂合わせという俗説も(諸説あり)
- 白と青はヴィッテルスバッハ家の色(1180〜1918年、700年以上バイエルンを統治した王家)
- 菱形は13世紀に男系が絶えたボーゲン伯から受け継いだ紋章
- 白と青はFCバイエルンなど州のあらゆる場所に登場、ドイツの中でも独自色が強い
- ミュンヘンのオクトーバーフェスト、ノイシュヴァンシュタイン城、BMWの本拠地
- ドイツ最大の州、面積約7万km²、人口約1,300万人、州都ミュンヘン
白と青の菱形、空の色。バイエルンの旗は、700年続いた王家の色と、強い郷土の誇りを映す、ドイツで最も有名な州旗の1枚です。